現代世界を覆うグローバリゼーション。本書はその全体像を多角的に描き出そうとしたものだが、
そのことによって、かえって内容が分かりにくくなっていることも否めない。
しかしよく読めば、論点の中心がつぎの二点にあることが分かる。
(1)グローバリズムとナショナリズムが相補的な関係にあること。
(2)グローバル化には世界の統合化と差異化(差別)の二面があること。
(1)では、ナショナルな領域性を侵すグローバリズム(特にグローバル資本)が、
国家自体を崩壊させるのではなく、国家の機構や制度を、民営化や規制緩和によって変形・再編し、
そのことが市民権までも侵害していることが指摘され、
(2)では、グローバル化による世界の統合化が、世界的な規模での経済的・文化的格差を拡大させ、
発展途上国の人々を低賃金で働かせるというかたちで、
新たな人種差別、性差別を惹き起こしていることが指摘されている。
いまナショナリズムが国家主義的に唱導されると同時に、国民の間で反米あるいは反中国が叫ばれている。
そこにあるのは他者の排除である。しかし重要なことは、こうしたナショナリズムに陥ることなく、
グローバル資本への抵抗の場を築いていくことだ、と筆者はいう。
本書が出版された時期は、前年発足した小泉政権による民営化・規制緩和の大号令が喧しく
叫ばれていた時期に当たる。
そのときにあって、すでに政権の本質を見抜いていた本書のような主張が
もう少し国民の間で共有されていれば、今日の状況はかなり変わっていたかもしれない。
想像を超えた液状化はライフラインや交通網がめちゃくちゃになり忘れてはならない記録として留めておくために購入しました。
東大ロバート.ゲラー教授による地震予知連の裏の話は原発問題、地球環境問題等と同じ様に学者達が研究費欲しさに政府の言いなりになっている様が描かれている。 全く嘆かわしい現状。マスゴ ? ミもこれに同調。ひとりひとりが自身で学習し自己責任で生きてゆかねばなりません。それはそれで良いのですが、世の中それで良いのですかね?
今までの記事の焼き直しのような記事と写真が多く、あまり突っ込んだ内容ではないので拍子抜けです。 これで東日本大震災の総括ができているとは思えません。
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