まるち文庫の2人のエルダーシリーズで、今回は「雅楽乃のキモチ」「卒業式前夜」の続編です。
舞台は基本的に千早くんたちが卒業した後の聖應で、76代エルダー選挙までが書かれていますが、千早くんたちがまだ在籍していた
過去の話もいくつか書かれています。
恋人の千早くんが卒業してから、心に空虚さを感じ、エルダー候補としての在り方に悩むうたちゃんが徐々にそれに向き合っていく決意をする
話を主軸に、雪ちゃんの誕生プレゼントを選ぶ時に起こったハプニング、寮に出た
幽霊のことを寮生たちが千早に相談する話、
千早くんとうたちゃんの寮でのやりとり、些細なすれ違いからケンカしてしまう話、
園芸部でうたちゃんが千早くんにする贈り物、
といった話が出てきます。
前述したとおり、「うたちゃんは千早くんにラブラブであるべき」という考えを持っている方には、ケンカしてしまう話(ふたりの距離)
は受け付けがたいと思います。
あと、折り鶴の話は、読者には提示されていない情報とキャラが答えですので、謎解きを楽しむ構成ではないです。
それ以外は2人のラブラブぶりがすごく発揮されていて、すごく楽しめました。
特に「男女逆転物語」と「素敵なエルダーに花束を」は。
前者は千早くんが女性をうたちゃんが男性を演じるところが、後者はアクシデントで落ち込むうたちゃんへの千早くんの対応がとても
よかったです。
前の2作を知らない方は本編だけでも楽しめますが、前の2作を読み終えてからの方がより楽しめます。
P.S.男女逆転物語にうたちゃんのお色気挿絵があります。
学校で起こる怪奇現象をみんなで解決するとともに
瑞穂の母の思い出に触れる話です。
登場人物は瑞穂、まりや、奏、由佳里、一子、貴子、君枝がメインで
紫苑、美智子、圭、緋紗子が少しだけ出てきます。
声優は全員アニメの
スタッフです。
話は当然のように本編に影響を与えないものですが、
おとボクが好きな人な人ならそれなりに楽しめるのではないでしょうか。
あくまで「それなり」なところが残念でなりませんが。
というわけで星は4つにさせていただきます。