この人の場合は
タイトルの表現がピッタリです。
今回は敵組織により洗脳され凶悪な襲撃者にされてます。
それにより初期のコミックに描かれていた様にバイオレンスでワイルドな状態になってます。
ロミータJrのアートも迫力満点です。
作品の時系列としてはニューアベンジャーズ結成直後位に当たります。
最初から最後迄考えさせられる作品でした。特に、
ウィル・スミス演じる主人公ディーンがジーン・ハックマン演じる元NSAのOB・ブリルと組んで反撃する辺りはとてもワクワクさせられます。また、ジョン・ヴォイト演じるNSAの主席分析官レイノルズが「訓練」と称し、部下にディーンの身辺へ発信器や
盗聴器等をこれでもかと仕掛けさせ、社会的に破滅させ、辺り構わずヘリやら車やらで追い込み掛ける辺り、映画だと判って居ても変に納得してしまいました。また、防犯カメラや偵察
衛星の映像等も良い感じに雰囲気が出て居て臨場感が在ります。
今まさにアメリカ政府による諜報活動が世界的な問題となっていますが、それを先取りしたかのような内容の映画。
対象は個人ですが、政府機関による組織的な情報戦にまるで打つ手無し。
様々なテクノロジーを駆使し個人のプライバシーを無視すれば、際限なく人権が侵されていってしまうという様子をまざまざと見せつけてくれます。
ウィル・スミスの人当たりの良い軽快な演技とジーン・ハックマンの渋い雰囲気が絶妙なハーモニーを醸し出す。
更に忘れてはならないのが悪役のジョン・ボイドでして、大物感と非情さ傲慢さがいかにも悪徳官僚といった感じで良かったですw
ラストにも満足!
自分の知らないうちに自分のすべてのプライバシーを失ってしまう役どころのウィル。それと知ってジーンハックマンの力をかりながら戦うことになる。全体としては起こりうるような話だし、細かいところで言えばウィルの奥さん役の方も特にスタイルがいいわけでもなく(ごめんなさい)その辺に普通にいる女性っぽくて、現実味のある内容だ。それだけに、はらはらしながらユーモアに笑いながら、娯楽作品として観終わってみると、現代社会の怖さがひしひしと伝わってくる。
ストーリーに若干物足らなさが残る。ちょっと残念。