1991年ネヴァーマインドが録音された。
それは、1990年代を象徴する事件だった。
ケイト・モスが1990年代を象徴していたものを、NIRVANAは象徴していた。
それは、高度経済成長世代の大人たちが感じたことのない感情だった。
虚無感、グランジは僕らの気持ちにフィットした。
きらきらに輝く未来なんて信じない。
きれいごとはいらない。
別に貧乏でもないし、食うに困るわけでもない。
苦労して手に入れようとしなくても、自然とまわりにはいろいろのものがあった。
社会的肥満児の絶望。
華美なものへの虚しさ。
カート・コバーンはそんな嘘っぱちを片っ端から切り捨てた。
ぼろぼろのジーンズに、Tシャツ。
ローリングストーンズやU2のようなミュージシャンが巨大化し、権威化してゆく。
それは資本主義の名のもとに、巨大化したSONYなどの企業のように僕らに違和感を与える。
かれらの語る言葉は心に迫ってこない。
彼らの話は、僕らにとってローマの英雄たちの伝説のように昔話。
そんな彼を、世の中の大人たちが利用しようとする。
U2と同じようなものにしようとする。
自分じゃないものに無理やりさせられる人間の気持ち。
着たくもない道化のような衣装を無理やりに着せられる感覚。
慢性的な胃の痛みを和らげるために、ドラッグに手を出し、そして溺れてゆく。
1994年自宅にてショットガンで頭を撃ち抜く。
27歳の生涯。
コートニー・ラブ。
カート・コバーンの嫁。
彼の娘の母親。
歌手だが、別に歌がうまいわけでも、素晴らしい曲がかけるわけでもない。
ただ、有名になる方法を本能で知る女。
自分の欲しいものを手に入れる方法を知っている女。
カート・コバーンが死んだこの世の中を彼女は生きる。
ジョン・レノンが死んだこの世の中をオノ・ヨーコが生きるように。
女はしたたかに、有名であることを楽しむ。
女はしたたかに、娘を育てる。
女はしたたかに、未来を繋いでゆく。
男は所詮ナイーブな生き物だ。
女の生存本能ははるかに優れている。
そう、女は未来を語る生き物なのだ。
前作「Celebrity Skin」が1998年。
hole解散が2002年。
ソロ「Americas Sweetheart」が2004年。
holeとしての復活。
良くも、悪くも、hole名義らしいアルバムです。
是非歌詞に注目してください。
亡き夫(カート・コバーン)の面影を引きずりながら、
母(娘フランシス・ビーン・コバーン)として
強く、弱く
卓越した言葉が生なましく吐き出されています。
can you tell me hwo I am?
痛々しく繰り返し問いかけます。
訳詞のある日本盤をお薦めします。
とある外資系CDショップの店頭で試聴して、キャッチーでパンキッシュでキュートで声もよくて、今までカートの七光りだけだと思っててごめんねと思いつつ買おうとしたら、案の定CCCD。しかも輸入盤の方には「MDにもコピーできません」て書いてある。そんなもの買う気にならず、帰ってAmazonでチェックしたらCCCDとは書いてない。ちゃんとチェックしなかったけど、店頭に積んであったのはEU盤と思われ、手元に届いたUS盤(America's Sweetheart [FROM US] [IMPORT] [EXPLICIT LYRICS])はやはり非CCCDだった(万歳)。歌詞カードには全曲の歌詞が載っており(もちろん英語)、ちいさくてペラペラのチラシみたいのだけど矢沢あい版プリンセスアイのイラストも入っているので、現状で「America's Sweetheart」を購入する場合、 これが最良の選択と思われます。
海外ドラマの中でも最も好きなドラマです。
テレビで放映されている時は必ず観ていました。
それでもやはり何度も観たくて、ついに
BOXまで購入しました(^^;
何が面白いのか自分でもよくわからないのですが
それでも何度でも観てしまいます
Art Fashion Magazine "Visionaire" (ヴィジョネア)が、自社のテコ入れの為に立ち上げたNew Label "Bookzine" のポートフォリオシリーズです。記念すべき第1弾はBruce Weberの "Sex and Words" (限定2000部)。そして第2弾が本書エディ・スリマン(元Dior Homme, CreativeDirector)撮り下ろしによる、挑発的なRock Musician コートニー・ラヴに捧げられたNude写真集です(All Monochrome, 限定2500部, Serial-Number入)。エディターの気合いの入れ方は、Bookデザイン・紙質・印刷テクニック等を見れば一目瞭然。最高の演出空間の中にスリマンの排他的な描写がStylishに表現されています。カッコ良いけど、何処かはかなげな香り漂う情景スタイルが彼特有の世界観を構築しています。魅了されます。現在(2007.5)スリマンはDiorを辞任していますので、当面はFashionよりもArtの世界でお目に掛かることが増えそうな感じです。少しひいきめですが、星5☆☆☆☆☆、非常にオススメな1冊です。
|