冒頭の富野氏のインタービューから始まり、設定資料集、ストーリー、用語辞典など内容は盛りだくさん。エルガイム好きには、満足できる1冊だと思います。(特に富野氏の永野氏デザインへの思い等は、必見!) しかし、星5つにしなかったのは、本作で一番キーマンとなったであろうメカデザインの永野氏のコメントがまったくなかったからです。 本作で永野氏のデザインに惚れ、FSSの虜となったようなファンには物足りない内容と感じられると思います。
監督ピーター・ジャクソンが郵便局に勤めながら4年をかけて完成したこの作品。その結果、登場人物の体格は微妙に変わり、髪の長さも微妙に変化する。だが、それがなんだ!映画は理屈じゃぁないんです!! 同じ時期、日本で同じ様に狂った自主映画を作っていた多くの8ミリ小僧が「ニュージーランドにも同じ発想のヤツがいる」と熱狂し、作品をみて「発想も同じだけど、レベルも同じだなあ」と想っていたのも今は昔、監督は着実にステップアップして今や世界有数のマネーメイキン・ディレクター。 けれどもいつか、この世界に戻って来そうな気がしてならない。マジでセルフ・リメイクに期待する一本。
某超大作は映画館で寝てしまったものの、それ以外のP・ジャクソンの作品全てが好きなわたしのかなり偏った評価になってしまいますが。 映画マニアとも呼べず、服も欲しいし雑貨も欲しい、映画にも行きたいし、本も欲しいしと色々出費がかさむサラリーマンとしては、 やはり手元に置いておきたいDVDを厳選して買わざるを得なくなります。 このバッド・テイストは購入すべきかどうか非常に迷いました。チープなBGM、画、併し何故か気持ち悪さは却々の美術の小道具。 ハラハラしない展開、爆笑回数は控えめと、凡そ万人には薦められないであろう作品です。 扨てマイナス点許り書いたものの、やはり主人公デレクを演ずるP・ジャクソンのイカレっぷりが秀逸なこの作品は書棚に並べたいと思い 購入に踏み切った訳ですが、特典映像はこの作品のメイキングに留まらず、ピーターの幼少からの半生も含めた20数分程のドキュメンタリーであり、 それだけで充分元を取れたと喝采しました。 映画を撮り始めた小学生の頃からの一部の作品を紹介もあり、スタッフ加之彼の父母も登場したり、これだけで垂涎ものです。 多様な作品を世に送り出した彼の次回作が楽しみであると共に、彼がこの作品で凡る事を手がけた事を映像を通して知り、 直後にまた繰り返して見たくなりました。
グロテスク、不気味、悪趣味な題材を集めた解説冊子。のりは、遠き憧憬のあり日の少年雑誌に掲載されていた世界不思議物語のようだ。ただきちっとした解説がしてあって大変興味深く読ませる。悪趣味というのも紙一重だという感慨が残る。 惜しむらくは、というか良いというべきか?著者は、タレント性を買われてかTVでの出演が多く、好もしい人柄と親しみやすい風貌をよく知られていることもあって、読んでいる最中、片時も著者の顔が脳裏を離れない。これをバットテイストというかどうかは人によるということか。
今回も粒ぞろいの短編集です。 『ドア→←ドア』は、ほんとにつまらない理由から人を殺してしまった男が細心の注意を払ってトリックを仕組んだつもりが、次々綻んでいく話。『七通の手紙』は手紙のやり取りだけで話がすすんでいき、その手紙の内容が意外な犯人をあぶり出します。短編の面白さが良く出ている作品だと思います。『過去が届く午後』は会社を辞めた友人が以前に借りていたものをお返しします、と郵便物を送ってくるのですが、次々に送られてくるものに少しずつ狂気が入り交じり。。。受け取る側の気味悪さが良く伝わって来ます。 どれも短編ならではの面白さがあって良かったのですが、一つ残念なのは、北森鴻氏の『バッドテイストトレイン』で、これは「メインディッシュ」に収録されてい!るものですが、その中の一編として読むからこそその良さ、意味があるのであって、こうして一つだけ切り離してしまうと魅力が半減してしまいます。従って、星マイナスひとつです。
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